絶頂侍

謙也2

はぁぁ…
ホンマ、唯はかわええなぁ…。
もう、プリチー過ぎて、直視でけへん。

「あ、なあ。ゲーセン寄ってかへん?」

「ええねぇ!久々に行きたいわ!」

「まぁ、部活は休みやし…ええか。」

「よし!そうと決まったら、早う行くでぇ!!」

「ちょっ…謙也、ゲーセンは逃げへんって!」

白石が一緒っちゅうんは、ちょっと気に食わへんけど、唯と遊べるんやから、めっちゃ嬉しい!
テンション最高潮やっ!!

「謙也、あんまり急ぐと転ぶで。」

「転ぶわけないやろうぅぅぁぁああああっ!!!」

「言わんこっちゃない…。」

「あんな風に階段でこけるなんて…プロの漫才師でも、怖くてでけへんわ。」

「ヘスはホンマにお馬鹿さんやなぁ。」

「ヘスってなんや!!へスって!てか、馬鹿やないわっ!」

「へタレスター、略してヘスや。」

「誰がへタレやねんっ!!」

「へタレスターってええね。謙也そのものやんか。」

「ちょっ、唯までそないなこと言うん!?」

「ヘス、ゲーセンまで走ってきな。」

唯が壊れてしもた!
命令することなんて、滅多にないのに!!
てか、俺は犬かっ!!

「俺一人でゲーセン行っても面白ないやろが。」

「走って帰ってくればええんとちゃう?」

「何でそんなに冷たいんやぁっ!!」

「前から、この性格や。文句あるんやったら、おかんに言うて。」

「すんませんっしたぁああ!!!」

唯のおかんだけは勘弁っ!!
ものっそい怖いねん。ちびってまうくらいや。
…将来、唯もあないになってしまうんやろか。


「私は私やから、おかんとは違うねん。」


「へ?」

「なんや、私の将来を心配するような顔しとるから言うたんや。」

…ホンマ、唯はすごいわ。
俺の心までわかってまうねんな。
じゃあ、俺のこの気持ちも…

わかってんやろか?
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