絶頂侍

白石

「なぁ。」

「何や?謙也。」

「何で、俺のこと嫌うん?」

また、謙也が唯に下らんことを聞いてるわ。
そんなん決まっとるやろ。
唯は、俺のことが好きやからやっ!!

「唯、またやっとるん?ずるいわ~謙也ばっかり。」

まあ、俺の方が唯に好かれとるんは、確実やけどなっ!!
謙也なんかに、唯は渡さへんで。
俺は無駄のない男やから、絶対、唯は俺を選ぶんやっ!

「唯帰ろか。」

「うん。謙也置いてくで。」

唯はホンマに優しい子や。
謙也なんか、置いていけばええのに、絶対に待ってやるんや。
ホンマに謙也なんか置いていけばええのに・・・・。
謙也なんか、財前に馬鹿にされとればええのにっ!

「4!」


唯が、謙也のためにカウントなんてしとる。


「3!」


ホンマ、謙也め。
今度から、ヘスって呼んだろ。
ヘタレスターやヘタレスター。


「2!」


なんや、ホンマに苛々してきた。
なんで、そんなに来るの遅いねんっ!
スピードスターやなんねんかっ!?


「0!」


あんまりに遅いから、唯が1言う前に終わらせてしもうた。

「何で1抜かすん!?」

「謙也遅いっ」

「俺のほうが早いんと違うんか?」


「ほら、謙也帰るよ!」

ホンマ・・・唯は謙也に甘いねん。
まぁ、俺と唯が付き合うまでは、ええか。
付き合い始めたら、絶対許さへんけどなっ!
ラブラブさを見せ付けてやんねんっ!!
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