月夜の散歩
「はぁーっ切ないなぁ…まぁ小さな頃の話だから無理もないか…」
そう言ってふっと悲しげに笑った
「小さな頃…って?」
おぼろげに思い出される記憶を手繰り寄せる
何となく浮かんでくるような…でもはっきり思い出させない
「…ちーくんって言ったら思い出すか?」
相変わらずの切ない表情の男の口から出た名前
「…ちーくん?………待って…ちーくん……」
んーと考え込んだあたしとそれをじっと見つめる男