牢獄の姫君




芝生に二人で横たわる。




こんなに開放的な気持ちになれるなんて………



うーんと伸びをする。





「不思議ね。こうやってたら自分が何者かわかんなくなりそう」



「フローラ…」



「なぜか、今晩は王子に呼ばれてるの。………面倒だわ」



「王子に!?」



‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐‐


フローラが王子に気に入られているのはよく知っている。



舞踏会でも王子とはしょっちゅう一緒に踊っている。


「王子に?なんでまた…」


「今夜、王子の部屋にきてくれっていわれたの」










もしや………王子が…


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