くじら
「……」
先生は私から目をそらした
「先生……」
「いろんな事で悩んで飲んだのですよ。心配しないで…下さい」
心配しないで下さいて
「心配したくなくてもしてしまうんです。先生、――私じゃ頼りにはならないかもしれませんけど…」
この人の傍にいたい
私はそう決めたから。
「そんな事ないですよ…」
「でも先生、何も仰ってくれないじゃないですか。愚痴も不満も…気持ちも…」
私だけ好きみたいで、分からなくなる。
不安で仕方ない。
私が学生だから、というのもあるかもしれないけど
「…瑠璃子さん」
ふと 私の背に手を回して抱き寄せられた
「せ、…」
先生の顔は私の肩にもたれて見えない
急にドキドキした
「………変に気を使ってしまって不安にさせてごめん。」