ピンキー
『なぁみんな、ピンキーの家までつけてやろうぜ!』

僕達は探偵にでもなった気分で草むらに隠れたり、電柱に隠れたりしながらピンキーの後をつけた…

ピンキーがポストの郵便物を取り玄関から家に入る、


家を突き止めた僕達3人は壁によじ登り家の中を覗いた。


『あっ、居たぜ!ピンキーだ』覗いた部屋にはピンキーと妹がいた。


『あらっ、ひろしのお友達!』


やばいピンキーのお母さんだ!オイチンと金田くんはとっさに壁から飛び降り走って逃げた。


『あなたもしかして輝くんじゃない』僕は自分の名前がバレているので完全に逃げる事を諦めた。


なんでピンキーのお母さんは僕の名前を知っているんだろう…

『ほら、危ないからそこから降りて、よかったらおやつ食べていきなさいよ』


えー!っていうか僕の名前知ってるって事は…僕がピンキーをイジメてるの知ってるんじゃ…


まぁでも名前までバレて逃げ出す訳にもいかず、僕は言われるがままピンキーの家に上がった。


家に入るとピンキーは妹に勉強を教えていた(ろくに喋れないくせに…僕は心の中でそう思った。)。

でも不思議にピンキーの説明は、不自由なではありながらもとても分かりやすく聞こえた。


妹が僕に気づくと、妹の目線を追ったピンキーが僕に気づいた。(なんだか気まずいな…)


しかしピンキーは当たり前のように、オモチャ箱からありったけのゲームなどを出してきた。


なんだか僕達は十数年来の友達のように二人で遊んだ。


おやつのホットケーキも同じお皿から二人でつつきあって食べた。


ピンキーは僕の顔に生クリームをつけて来たので、僕も仕返しをして顔と服は生クリームだらけになった。


とにかく可笑しくて可笑しくて笑った。

服も顔も生クリームだらけになった僕らは、ピンキーのお母さんにお風呂に入るように言われ、お風呂に入った。


多分お風呂には一時間近く入っていたと思う、手はしわくちゃだ。


ピンキーのお母さんは僕の晩御飯まで用意してくれた。僕は家に電話をして晩御飯を食べて帰る事になった。
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