“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
ドクドクドク…


早鐘のように聞こえる長谷川くんの心臓の音に―――


長谷川くんの緊張を知った。


「あ…の…」


身をよじるように長谷川くんの腕の中から抜け出し、


「ありがと…。
もう…大丈夫だから…」


頭がふらつかないように、ゆっくりと長谷川くんを見上げると、降ってくるのは…


「凌だったら…。
こんなとき…どうするんだろうなぁ…」


独り言のようなつぶやきで。

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