“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
「長谷川くん!
もう…。
凌の名前なんか、出さないで!!」


叱責のようになってしまったあたしの声に、


「…ごめん…」


長谷川くんは息をのみながらうつむき、


「だよ…な?」


口元にだけ弱々しい笑いを浮かべ、


「あ…、俺持つよ」


あたしのかばんに手をかけた。


「そう、だよ…な?
もう、関係ねぇよな」


無理やり思い込もうとでもするように、わざと大きく、無理に明るい声をだし、


「出よう…か…」


あたしの左手に、冷たい右手を重ねた。

< 195 / 641 >

この作品をシェア

pagetop