“おさななじみ”に恋をする。下【上下完結】
満員電車の中、あたしが押しつぶされないように、胸の中に囲って守ってくれる凌をチラリと見上げると――…


落ちてくるのは、優しい瞳と、


「じゃあ遥…
音大行くんだ?」


そんな言葉。


「…音大!?」


そんなこと、全然考えてなかったけど。


それより、むしろ、凌と同じ大学に行こうと思ってたけど…。


うっ…


そんなに優しい瞳を向けられると…そんな邪な考えなんて言えなくて。


“ただ凌と一緒にいたい”なんて、子供すぎる考えに思えて。


あたしは、


「うん、そう…」


なんて、凌から視線をそらして適当に答えた。
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