君まで2ステップ
「晴輝がいきなり握ってきたんだからねっ!!」

「え…?」


待て…ってことは…


「お前が寝てる間に握ったんじゃねーの…?
梨亜が起きてる時に…俺が握ったの…か?
それなのに…梨亜、解かなかったの?」

「なっ…ちっ…違うんだから!!ありえないありえない!!」

「んな顔で言われても説得力皆無だし…。」


そのぐらい真っ赤な顔をした梨亜。
でも…本当にそうだったとしたら…。



「やべぇ…。」

「へ?」

「だとしたら嬉しすぎんだけど…。」



あまりに嬉しくて、顔から笑みが零れまくる。
それを隠すために、手で顔を覆った。



「なっ…なに笑ってんのよ?」

「だって…嬉しすぎんだろ…。」

「ばっ…バカ!!」


梨亜が俺の胸をポカポカ叩く。
その梨絵の細い腕を掴んで止める。


< 161 / 200 >

この作品をシェア

pagetop