君まで2ステップ
あたしは今日のことを全部話した。

あ、でもあたしの気持ちについては何も言わなかったけど。
事実っていうか、あったことのみを簡潔に話した。



「ふーん…そっか。
それで晴輝は風邪ひいたってわけだね。
名誉の負傷…かな。」

「へっ!?」

「でしょ?あたしもよく頑張った晴輝って言ってあげたくなっちゃったわよ!!
ぐっすり寝てるから言えないけど。」

「お兄ちゃん、梨亜ちゃんにはいつも優しいもんね。」

「え?陽菜…?」

「鋭いね、陽菜。
一番鈍いのは梨亜…ってことになるね。」

「ちょっ…陽パパ!?
ただでさえはるママに頭の中ぐちゃぐちゃにされたのにこれ以上あたしを追い詰めないでー!!」

「どうしてぐちゃぐちゃなの?」

「だってはるママがヘンなことばっか言うから…!!」

「ヘンなこと?」

「晴輝はあたしが知ってる晴輝じゃないとかなんとか…。」

「なるほど…。
それは確かに…そうかもしれないな。」

「もー…陽パパまで…。」

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