空に叫ぶ愛
「もう、マジで先生嫌い……」


「そんな悲しいこと言わないでよ、島田ちゃん」


「よくこんな時に笑っていられるよね…」



そう言って私は保健室を後にした。


あの先生に若菜をあげたくないって思うのは、当たり前だよね?


はぁ~~と大きなため息を吐く。



「愛ちゃんおはよう!」



教室に入るとみんなから挨拶されたけど、不機嫌な私は適当にあしらった。


あー、新学期早々

最悪のスタートだなぁ……



「愛ちゃん不機嫌やね。どうしたん?」



翔……



「水島先生のせい。ね?若菜」


「え?あ、うん……」



私が席に座るとほぼ同時に、チャイムが鳴り響いた。
< 222 / 374 >

この作品をシェア

pagetop