空に叫ぶ愛
たくっ……


手の力を緩めていたその時「うそ!」っていう驚いた声が聞こえた。


その声に驚いた私はバッと先生から離れて後ろを見た。


するとそこには同じクラスの目を丸くした篠山さんがいて。


見られた…!


今さっきの格好、私が先生にキスしているように見えなくもないかも。


……最悪。



「島田さんと先生ってできとったん?!」


「で、できてない!あり得ないから!」


「もー、隠さんでもいいやんっ」



隠してるもなにも

本当に違うんだもん!



「みんなには黙っとっちゃるけん」



そう、ニコニコ笑いながら篠山さんはどこかへ行ってしまった。


勘違いされたまま。



「ちょっと先生!どうしよう!」


「勘違いされちゃったねー」



あはって笑う先生は頼りにならない。


もうっ、ありえない!

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