空に叫ぶ愛
今、ずっきゅーんって聞こえなかった?



「愛の髪……」



少しだけ鼻にかかった声が妙に可愛い。


また髪いじってるし。


そんなに私の髪が好きなの?



「ねぇ、下行こうよ」


「ん」



軽く返事するだけで、なかなか動こうとしない。


私の髪に夢中……?


それは、まあ……

嬉しくないこともない、けど。



「動きとーないな……」


「だーめっ。おばあちゃんの手伝いしなきゃ……もう、おばあちゃん起きてるよ?」



9時39分。

時計の針はそう私に教えてくれる。


今日は土曜日だから学校はない。
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