空に叫ぶ愛
「最初は異常だと思った。高校生で本気の恋愛なんて無理だと思っていたから」


「…………」


「でも、一緒に過ごしていく内にわかったんだ。愛に年齢や若さは関係ないって。空が天使を想う気持ちも天使が空を想う気持ちも、本物なんだって」



涙がナイトの顔を歪ませる。
隙間風が私の横を通った。



「天使と空なら距離なんて関係ないだろ?……空を信じろよ。自分を信じろよ……」



ナイト。



「大切なのは今だけじゃない!未来も大切なんだぞっ」



ナイト……?

ナイトが泣くことないよ。


静かに、握られていた手が放たれた。



「ナイト……」


「ん?」


「バカじゃないの?」



恋敵の見方して、どーすんの。



「ははっ……お人好しと言って」


「ばーか」



でも。



「ありがとう」
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