love or like

人気が少ない非常階段の近くまで連れてこられた。

こんなところで話すなんて、人には聞かれたら困ることだよねきっと…

「話ってなんですか?」

すっごく言いにくそうな顔を露にする千鶴さん。

「川口くんと付き合ってないのよね?」

「はい。」

ここまで連れてきてわざわざ聞くことかな?

「噂になってるわよ。茜ちゃんと川口くんのこと。気をつけなさいよ」

どうして?会社ではあまり話さないようにしてるんだけど…

「茜ちゃん…金曜日、川口くんといたの?」

「はい。川口の家で飲みました。」

千鶴さんはそれでかぁっという感じではぁ~っとため息をついた。

「2人が歩いてるのを目撃されて勘違いされてるみたいよ。川口くん人気だから…もう少し考えなさい」

戻るよと言われて、千鶴さんの後ろをついて戻った。



響と一緒にいすぎだったかな?

今は気の合う友達って感じなんだけど…他人から見たら恋人同士にでも見えたのかな?

響と少し距離をとった方が…



人との距離感って難しいなぁ




.
< 16 / 76 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop