…きっと恋してる

あたしは淳平に問いかけてみた。



「ねぇなんで蘭子ちゃんといたの…?」



「んっ…あぁあのなっ一ノ瀬の彼氏が料理教室の先生なんだよ…しかもスウィーツのな」



ちょっと照れながら淳平が話す。



「あの後直ぐ完治とも合流したんだぜ?完治と一緒だったのはウソじゃない…でも…ごめん最低だ俺っ」



「ううん…」



「だからあの時喜んでくんなかったんだな…気づかなくてごめん…でもっ明だけだから俺が傍にいたいと思う女の子は!」



「淳平ごめんね…大好きだから…ウソつかれた事が悲しかったの…あたしの為だったのにね…ははっ」



無理して笑うあたしを、淳平はそっと引き寄せた。



鼻の奥がツンとして涙が溢れる。
< 219 / 244 >

この作品をシェア

pagetop