With ~一緒に~

盛大な拍手に送られ、真崎君が舞台そでに消えた。


「では次に、同じく会長に立候補している、2年3組、片岡将吾君、お願いします」


「はい!」


大きな声で返事をして、片岡君が舞台そでから出てきた。


その時、歓声が上がった。

「片岡くん、がんばってー!」

3年の女子だ。


さすがに人気者だけある。


しかし、片岡君は表情をくずさずに演台に向かった。


片岡君は真崎君より背が高く、バスケで鍛えたしなやかな体格は、舞台に立つとより大きく見えた。



いよいよ片岡君の演説が始まる!

清書して内容を知ってはいたけど、ドキドキと胸が高鳴った。

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