With ~一緒に~

「老人ホームにも電話して確認もするぞ。
本当に30万円寄付したかってな。
寄付金には領収書なんてもらってないだろうからな。

新生徒会長の挨拶代わりにしちゃ、変な問い合わせだと思われるかもしれないけどな」



片岡君がそう言ったとたん、真崎君はひざから崩れ落ちた。


片岡君は、その真崎君の前にしゃがみこんだ。


「直人。
どうしてだよ!
おまえ、なんでそんなことしたんだよ!!」


片岡君は悔しそうに叫んだ。



真崎君は、床についた手を握りしめ、苦しそうに言葉をしぼり出した。

< 255 / 297 >

この作品をシェア

pagetop