With ~一緒に~
「先輩がいいんだって言うから強く逆らうこともできなくて……
初めはビクビクだったんだけど、あとで過去の帳簿を見てみたら、ずっと前からやってることだってわかって。
それで、いい加減だなあって思って……」
真崎君はそこで言葉を切った。
そして、震える声で告白した。
「最初は千円だけ、のつもりだった。
でも、誰にも見つからなくて。
通帳を見れば百万単位の金があって。
それを僕が一人で管理してて、誰もチェックなんかしないんだ。
それで、だんだん金額が増えていって……」
真崎君の目からポトリと涙が落ちた。
「……やめられなくなっていったんだ!」
真崎君の叫びは悲痛で、胸がギューッとしめつけられた。