With ~一緒に~

「謝る相手が違うだろ」


先生の声は凄みを増していた。


私は耐え切れずに叫んだ。


「先生!
私はもうさっき謝ってもらったんです。
私はもう大丈夫ですから!」


すると、先生は片岡君を見た。


「片岡、おまえはどうなんだ?
選挙妨害されたのはおまえだろ?」


「俺は……
生徒会長になれたわけだから、もうべつに……」


片岡君がやや歯切れ悪くそう言うと、先生は目を細めた。


でも、それ以上何も言わず、航君に視線を移した。

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