With ~一緒に~
凛子があざ笑うようにそう言うと、片岡君は唇をとがらせた。
「知名度はあるかもしんねーけど、実績なんてあんのかよ」
「あるわよー、知らないの?
先月の生徒会報に書いてあったじゃない。
ボランティアで老人ホームに寄付金して、さらに一日介護のお手伝いまでしてきたのよ。
あれでますます彼の好感度は急上昇中よ」
「フンッ」
片岡君は面白くなさそうにほおづえをついた。
凛子は追い討ちをかけるように続けた。
「そもそも彼は、去年生徒会長に推されたのだって、引ったくりを捕まえて警察から表彰されたのがきっかけでしょ?
クリーンなイメージもあるし、成績も優秀、さらにイケメンで女子に人気の高い彼に、あんたが勝てる要素は皆無だわ!」