With ~一緒に~

それを見た森先生は軽くため息をつき、顔を上げて声を張り上げた。


「おまえら、バーチャルな遊びはほどほどにしろよー」


教壇に戻りながら、先生は続けた。


「でないと将来苦労するぞー」


すると、誰かが質問した。


「えー、どーしてですかー?」


先生は教卓に両手をつき、私たちを見て微笑んだ。


「じゃあ、せっかくだから特別に面白い話をしてやろう」


先生は私たちの反応を見るようにクラスを見回した。


ざわついていた教室はだんだん静かになっていった。

< 40 / 297 >

この作品をシェア

pagetop