With ~一緒に~

森先生に指名された凛子は、背筋をピンと伸ばした。


「はい。
人間関係に悩んで、だと思います」


その答えに先生は「正解」と満足そうにうなずくと、いたずらっぽく片岡君を見た。


「さすが優等生からは模範解答が返ってくるなぁ。
片岡、見習えよー」


すると、片岡君は大げさに顔をしかめた。


「勘弁してよー。
2年になって生物なくなって、これでやっと森ちゃんの説教から解放されたーって喜んでたのに、副担任になってまた説教とかやめてくんない?」


それを聞いた森先生は、わざとらしく唇をとがらせてみせた。


「俺だって好き好んでおまえのいるクラスの副担やってるわけじゃねーよ」



この二人、仲がいいのか悪いのか……

< 43 / 297 >

この作品をシェア

pagetop