六年一組、本紛失事件
「……」

 注目されて、視線が集中しているので、田脳は無言だった。

「どうした?」

 高基教諭は言った。

「ちょっ、ちょっと……」

 高基教諭は田脳から耳打ちをされ、

「何!」

 高基教諭はえらく大きな声を出し、教室を飛び出して行った。
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