君にきらめく花束を。







 俺は探した。



 「陽菜ちゃーんっ!!」






 声を張り上げて

 陽菜の名前を呼んだ。


 「陽菜ちゃんどこー?」





 陽菜ちゃん


 陽菜ちゃーん!! …





 何度も呼んだ


 君の名前。







 どこを見渡しても

 どこを探しても



 陽菜の姿はなかった。






 家に帰ったのかな?



 そう思い、

 家に行ったが…






 ――誰もいなかった。






 「……どこにいるの?」








 なあ陽菜…



 あれからもう
 9年経つんだぞ?


 もう俺ら

 中2だぞ…?





 どこ行ったんだよ…



 どこに居んだよ…








 ―― 陽菜








.。
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