…いつも君を想う
それから何度か同じような事があった


その度に同じ香りをまとい彼女はマンションへ帰る


嫉妬と不安に狂いそうな自分を必死で抑えていた


何故彼女は何も言わないのか?


何時まで隠し通すのだろうか?


俺にもそろそろ限界が近づいていた



───…
──…


俺は何時ものように図書館の外で彼女を待っていた


駐車場に何時か見た車が止まっている事に気が付いて目を凝らした


透さんが車にもたれて立っている姿がそこにはあった


彼女が出て来て駆け寄ってくる…俺は覚悟を決めた
< 38 / 45 >

この作品をシェア

pagetop