ミラクル先生といっしょ。
蛍人君に直談判する前に、去ろうとする優那ちゃんにそれを聞いてみた。


「沢山の足音の中からターゲットの人を見付けるのが得意なだけだよ。
足音だけで誰の物かが分かるって言った方が早いかな?」


ああ、なるほど。さすが特別科なだけあるよね、優那ちゃんも。

“ありがとう”とだけ言うと、優那ちゃんは手を振っていなくなった。

思えば蛍人君と2人になるのはこれが初めてかもしれない。前に会った時は先生もいたから。

だからなのかな。なかなか言おうと思っている事が上手く言えない。緊張して。


「えーっと……夏の合宿でいた人だよね? 用って何?」


ずっと黙ったままだったからか、しびれを切らした蛍人君が先に話しかけて来た。

引き止めておいて用は何もありませんって言ったら失礼だもんね。
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