愛してたのにごめんなさい
「あの…具合でも悪いんですか?」

年下に見えたが、一応敬語で、座り込む彼に少しかがんで話かけた

彼はゆっくりと顔をあげて「いや…」
とつぶやいて否定し、またうつむいた

気まずい空気が数秒間流れ、やっぱり無視すればよかったと思い、それじゃあ…とその場を立ち去ろうとした時

彼はうつむいたまま無言で私の腕を掴んだ
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