Bコース
「そんな事聞いたら、うれしくて悟が泣いてしまうかもしれませんよ。
そういえば子供を引き取って育てていると聞きましたが、その事はどうですか?」


「達也と千春ですか?
そうですね困っている事だらけですね。
役所からも無理だと言われてますし。」


「そうですか。
それでどうしたいですか?それでも育てていきたいですか?
施設に預けますか?」


「いえ、達也と千春が望む限り一緒に暮らしたいです。」


「役所は何が無理だと言ってるんですか?」


なんだか不思議。


今日初めて会った人なのに、すごく話しやすい。


立川さんの雰囲気のせい?

なんだか安心する。


「養子も里親になるのも無理と言われてます。
条件がそろってないと言われました。
部屋に夜子供だけにして、水商売してるのもダメだそうです。
私もダメなのもわかっているんです。
でも保育所に預けるお金もありません。
中学校しか卒業してない私は、昼間の勤める所がありません。
悟から聞いてるかも知れませんが、貯金もありません。
夜働くしかないんです。」
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