俺様保健医の甘い罠《fin.》


「言わねぇならやらねぇ」


「え!?」


「ん?」


「何でも~……」



久世はそれ以上触れようとはせず、熱い視線でウチを見つめる。



触られてないハズやのに、まるで触られとるみたいで――…。



見つめられたとこが熱を帯びていく。



それだけやなくて、頭がぼーっとして……。



眠気が……。



「おい」


「ん……」


「眠いのか?」


「んーん……」



喋ることもできんくなって、スーと気が抜けていくような気がした。



久世の気配も声も遠くなっていって、最後に「オヤスミ」と優しく頭を撫でてくれた久世がいた。



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