俺様保健医の甘い罠《fin.》
ウチくらいが飛びついても、久世はフラつきもせずに涼しい顔で腰に手を回した。
「……懐くなよ」
「えへへ。久世大好き~」
「それは熱烈な告白をどうも」
うぇっ!?
熱烈な告白って!?
ウチが久世を『大好き』って言ったこと!?
自分から言ったのに、今更ながらその言葉に顔が赤くなる。
「純情少女め」
フッと鼻で笑う久世に対して、何も言えんウチは黙り込む。
口端を上げて笑いながら、久世はレジのほうへと足を進めてティーカッププードルを買ってきてくれた。