ヤンキー君のお隣に♪<完結>

☆香織Side




これは舞と智也が付き合ってから、4ヶ月目。


ホワイトデーの三日前のお話。


*****






「智也、もうすぐホワイトデーよ」




「だからなんだよ」



「彼女ちゃんへのプレゼント、考えたの?」




「姉貴には関係ねぇ」




ったく、最近の智也はますます無愛想になってる。


小さい頃は「お姉ちゃん、お姉ちゃん」といつもくっついてきて、可愛かったのに。






「関係あるわよ、私はあんたの姉よ。可愛い弟のことを気にして何が悪いのよ」





「気持ち悪いこというな」




あ~あ、こんな様子じゃ、彼女ちゃんに同情しちゃう。このままだと彼女ちゃんから別れを告げられるわ。





「智也、いい?女の子ってね、彼氏からのプレゼントも普段の些細な会話も全部覚えてるの。だからあんたが大切なイベントを無視したり、心ない言葉を使ったら、彼女はすぐに別れを告げるわ。確実に」






「わかってるって。プレゼントもちゃんと買ってある、姉貴に言うような言葉を舞の前では言ってないから。姉貴も人の心配するより自分の心配しろよ。

また孝人さんと別れたんだろ?」





孝人とは私の元カレ。


五年前に出会って、一度付き合い、別れて、また付き合い、そして別れた。


まさか弟に心配されるとは思わなかった。




「へぇ~あんたも大人になったもんね。姉の心配してくれるなんて」




「別に、ただ姉貴に振り回される孝人さんを気の毒に思っただけ」





こんな生意気なことを言いながらも姉の心配をしてくれる弟を少しだけ誇らしく思った。


そしてそんな弟からプレゼントを貰える彼女ちゃんをほんの少しだけ羨ましくなった。




―――

――――



作者から。



皆さん、お待たせしちゃってすみません。



お待たせさせたわりには……面白いのを書けた自信がないという、この脱力感\(--;)



なんで香織Sideを設けたか。簡単に言うと、調子に乗ったからです。



完結してから読んで下さる人が増えて、増えて…作者は嬉しくて調子に乗りました。



調子に乗った作者はなかなか止まりません。


まだ頭の中で、今度は修の兄のSideを作ろうかと企んでます。


「もう、そんなのいらない」と言われても作りますよ(笑)

いつか…ね。



次は修の兄貴、翔Sideです


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