あっぷあっぷ
―つれづれなるままに―


 つれづれなるままに記しますけれど


 あなたがどんな大人になって行くのか


 その成長も楽しみですが、わたくしは


 もうすでに若者となったあなたを思い浮かべては


 ああ、きっとこう言ってみたい、こんな話をしてみたい、と


 もう今から夢いっぱい


 愛されて生まれてきたあなただから


 きっと優しい子に違いないんです


 でも、おばあちゃんになったわたくしを

 
 あなたはつまらないと思うかも知れない


 口なんか利いてくれないかも知れない


 子をすら、見せてはくれないかもしれない


 きっと、それは寂しい、さみしいこと


 いまわたくしにできることは限られてて


 実はあなたのおばあ様とおじい様と一緒に


 車の中であなたのことを思い浮かべながら


 ゆでたての、おじい様の手打ちそばを


 あなたのご両親にお届けするしか能がないの


 ごめんなさい。ごめんね。


 わたくし もっと強くなって


 自分の愛する者ぐらい 守れるようになりたいわ


 お金でもイイ 知恵でもイイ 何らかの技術でも


 ああ こんな自分が 何かの役に立てたらと


 思わぬ日はないのです


 ないのです……



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