一言が。
「…そこら辺の、コンビニだけど…」



「ほんとっ?これ欲しかったんだけど見つからなくて。今度コンビニ寄ってみよーっ」


そう、ノートの端に描かれているキャラクターは私の大好きなものだった。

「変わってるね。洸が気に入るのもわかるよ。」


「洸?」


どこかで聞いたことがある気がする。

「知らない?この学校のリーダー的存在。朝、君に話しかけてたじゃん。洸に逆らう人なんていないんじゃない?」


「あぁ。あの自己中男か。」

それにしても逆らえないなんて…


「…逆らったら、嫌がらせをうけるか、転校。」


うわ、最低…。

なぜそこまで権力があるのか疑問に思った。

それを聞こうとしたとき、ちょうど先生に当てられた。

「凉野ー。おしゃべりも大概にしろよー。じゃあここ答えなさい。」



おしゃべり?
バレてたのか…新学期そうそう運が悪い。


「すいませんでした。えっとどの問題ですか?」


「ちゃんと聞いてなさい。問一。」



「えっと…『ア』です。」



「!…正解。」

一瞬先生が驚いた顔をした。
何でだと考えていたところ、隣の人が話しかけてきた。

「君、えーっと、凉野?って頭いいんだな。」



「頭いい?何でよ。」


「すぐに答えられたから。」
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