Hello,Nightmare!!
すると、彼女はあっけらかんと、さも当然そうに「したよ」と答えた。
僕、ヘリが爆発する場面に初めて遭ったよ。
「…………もしかして、あれも真琴の魔法とやら?」
「ピンポンピンポンだーいせーいかーい!」
真琴が拍手をするために、箒から手を離した瞬間ぐらついた。
それでも、不思議と落ちる気はしなかった。
夢なら夢で楽しんでやれ。たとえ現実だとしても気をつけて楽しんでやる。
僕は上を見上げた。
星が綺麗で、灯りなんかいらない程輝いていた。
空に咲く満月は、少しだけ赤みを帯びている。
「ねえ、何であんなことしたんだよ」
「え? 嫌いだもん」
「…………ああ」
ヘリの爆破理由を問うと、彼女は呆れたように言った。
まだ、治っていないのかよ。
僕は大きな溜め息を吐き、遠くを見つめた。
黒崎真琴は、大人が大嫌いである。
それはもう、嫌いという言葉では済まされない程に。
嫌悪している、といった方が正しいだろう。
真琴の風に揺らされる長い黒髪を見て、僕は精神世界に浸る。
元々彼女は、異常なまでに人が好きだった。
絶対誰かに触れていて、誰かの体温を感じていないだけで泣き出すくらいだった。
寂しがり屋で泣き虫で、人間大好き。
それが、五歳の頃の彼女を表す三つのキーワード。
そして、小学一年生の夏。
事件は起きた。
「いやああああああああああああああ!」