蒼色のヴァンピール
2

放課後




「蒼、その子誰?」


放課後、俺たちの教室にやって来た莉華は兎南を見て不思議そうに首を傾げた。


「あー、今日、うちのクラスに転校してきた兎南。なんか例の都市伝説に興味あるらしくて」


「兎南司です。吸血鬼伝説に、ちょっと興味があって。狗柳くんに無理にお願いしたんだけど、私も取材に付き合わせてもらってもいい?」



兎南が遠慮がちに言うと、莉華はやけに嬉しそうに頷いた。



「あなたもあの噂に興味あるんだ!取材同行なら大歓迎!!兎南さん、だっけ?あなた美人だし、話しとか聞き出しやすそう!」


「ありがとう。良かった、鳥井さんって明るくて優しい人ね」



もともと莉華は人懐っこい性格だから、あまり心配はしていなかったけれど、2人は思いの外、意気投合したらしい。


つーか、これなら別に俺はいなくてもよくねぇ?


とは思ったものの、そんなこと、口に出せるはずがない。



「ねぇ、兎南さんの瞳って綺麗な碧色だね。もしかして、ハーフ?」



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