【短編】Little Kiss Magic 2~秘密と嫉妬~
Side 廉
『心が花から離れたくないって言っているみたいじゃないか?』

その言葉の本当の意味に香織は気付くだろうか。
桜に例えて言いたかったのは僕の心の事だった。

最初は君を見つめていること、ただそれだけが凄く嬉しかった。
そのうち毎朝勉強を教えてあげる僅かな時間がとても大切なものになった

それは言うならば僕らの桜が固い蕾から花へと綻び始めていた時期だったのかもしれない。

君の気持ちを知ってからは少しずつ互いの距離が近付いていく事がとても嬉しくて
君の笑顔が僕に向けられている事が幸せで

まるで花が満開になる時を待っているかのように毎日ワクワクしていた。

香織という花から僕はもう離れられないでいる。
ただ一人僕の本質を好きだと言って認めてくれた君。

僕たちの桜が永遠に散らないようにずっと大切に咲かせていたいと願うのは僕だけじゃないと思っても良いよね?


君も…僕と同じ気持ちでいてくれると信じても良いだろう?


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