夢を正夢にする夢

(④)そう、真犯人は・・・・・・




今日の天気はほとんど晴れ。

私たちは、4階の向いの校舎。

その渡り廊下で弁当を広げて食べ終わった。

いつものように、私はお菓子を、響加は本を広げて、まったりと過ごす。

私は~~

今日はエビ煎餅を持ってきている。



パキパキ・・・

もぐもぐ。


パキパキ・・・

もぐもぐ。


ん??

響加は、今日は夢関係の本ではないらしい。

何だか「古の告知」とかいう出鱈目な題名の分厚い本を読んでいた。

私ってね・・・

ご飯を食べるスピードが遅いのよ。

響加は、パン食が多くて、食べるのも早い。

だから、いつも、私が食べ終わるまでが暇みたいなのよね・・・

弁当食べ終わっても、お菓子食べてるしww

あ、あと、響加が食べてる間、喋ってることが多いから、遅い上に、さらに食べるのが遅くなっちゃうみたいね・・・


・・・て、うまい具合に自己分析だけは、してみる、わ・た・し。


パキパキ・・・

もぐもぐもぐもぐ・・


「で? 聞き忘れていたけども、ちなみに、今日はどんな夢を見たの?」

来たわ。

お約束。

「んとね・・・覚えているのは、狐がミカンを食べてるところかなぁ・・・どこかのお店でさ、私はコーヒーを飲んでいたんだけど・・・」

響加は、バタンと、分厚い本を閉じた。

そして、物凄いスピードで、鞄の中から本を取り出した。


「キツネ・・・悪知恵で人を騙す。勝利。悪魔の囁き。・・・それと、ふふ・・・食欲。・・・・・・ふふ・・・ミカンが、知識、夏、若さ・・・、・・・生きる、力・・・」

本の内容を喋り終わって、響加が私を見る。


「・・・ん~~~食欲と夏以外あまりピンと来ないわねぇ・・・」


がっくし。

ん?

あれ?

ねぇねぇねぇ~~~~



若さと知識は???
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