夢を正夢にする夢
「み、…岬っちゃんたら…」

響加が覗き込んで来ているのが分かった。

私は、声が出ない。



「「馬鹿野郎!!!」」



私は、目を丸くさせて前の2人を見た。

楠木と火野上が、向き合っているのが見える…、


「てめぇっ誰が"センコウ"だ!!こいつの名前はセンカだっつの!!」

「・・俺が名前呼ぶ前に、既にこいつはなぁ」

「はぁ??」

「いや、既にこいつは…・・・・・・・・・あぁ…びっくりした」


ドキっ☆☆☆

目が合って、私は笑顔を作る。(*^_^*)

こっちもびっくりだ!!!

顔を上げたら、楠木と目が合ったのにもびっくりしたけど、それだけじゃない。


どうやら…

本気で私は、楠木の事が好きらしい。

あんなただの会話の中に出た『嫌に決まってるだろ!』て言葉だけに反応するだなんて…

本当に…

自分でも驚きだ...

でも、そんな心の中をそのまま、この2人に話すワケには、・・・イカナイヨネ。


「…っあははっ…ごめっ・・・違っ・・だって、っ楠木が…びっくりして・・・違う。安心したらビックリして・・・だって、普通に喋ってるし・・・」


必死に言葉を出した。


「あぁ・・・つまりね岬っちゃん。楠木があの状態で階段から落ちたようだからビックリして、身体を案じていたのよ。だけど、普通にしゃべってるから安心したら、泣けてきて、さっき、本当に驚いていた自分に笑えてきた・・・と云うわけね・・・」


あぁ…響加…





「グッジョブ!!! イエス!!」


私は、笑顔でガッツを決めてしまっていました…(苦笑)




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