【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「ねーねー、美和、今年ももちろんするよね?24日。」



補習の話でぐったりしていた私に、旭が問い掛ける。



「24日?クリスマスイブだけど、女子二人はクリパでもすんの?」



「違うよ。24日は美和の誕生日なの。で、毎年支倉家で誕生会をすんの。私は幼なじみでご近所さんだから10年くらい参加してるんだー。」



私達の話に興味津々で入って来たカゲに、旭が説明する。



「へええー!楽しそう!俺も行っていい?」



「うん。賑やかだと、お母さんも喜ぶし、私も嬉しい。」



頬から2センチくらい縦にぴっと伸びた笑窪がやけに可愛いカゲ。



そんなカゲの言葉に、私も嬉しくて笑顔になった。
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