【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
カゲは明るいオレンジ色の髪の毛を揺らして後を振り返る。



「マッキーも行くよね?」



そんな、犬みたいに人懐っこいカゲの笑顔にキヨちゃんは演奏の手を止める。



「行かないわけ、ない。」



ただ一言そう言うと、キヨちゃんはまたコントラバスの演奏を再開させた。



この間キスしたせいでラブ度が上がっていた私にとって、キヨちゃんのその一言は破壊的に嬉しい。



大切な友達や好きな人に誕生日を祝ってもらえるなんて、私、誰よりも幸せ者だ。
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