【完】先輩◆同級生《隣の席の不思議な王子》
「マッキー遅いねー。寝坊かな?」



「多分ね。新学期早々、キヨちゃんらしいや。」



普通は新学期くらい早く来るもんだけど、マイペースなところがキヨちゃんらしい。



「はーい、席につけー。」



担任のその声に、皆慣れたように席につく。



名簿準に呼ばれる。男子の最後のキヨちゃんと、女子の最後の私はもちろん、窓際の一番後ろの席。



「眞木…はあ、今年も遅刻かあいつは。」



先生の溜息にクラスメイトが笑う、調度そのタイミングを見計らったかのように、教室の後ろのドアが開いた。
< 300 / 334 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop