あの頃にまた…

寛鍛はこぎ続け、やっとｹﾞﾝｾﾝﾏﾒ駅に着いた。
到着した時間は12時13分。十分以上も遅刻している。

(やばい！まだ待っててくれるかな？)と、期待と不安を持ちながら待ち合わせ場所まで行った。

しかし、その場所に彼女はいなかった…

(間に合わなかったか…)と思い後ろを振り返って帰ろうとしたら目の前に彼女がいた。
(光？)
俺は白のセーターに薄茶色のミニスカートをはいた光が両手にコーヒーを持っている。

光「あれ……来てくれたんだ……良かった…」
光わ弱々しく喋り、俺の前までくるといきなりしゃがみこんだ。

寛鍛「光！？大丈夫か！？」

寛鍛はすかさず駆け寄る。

光「うち、もう待っても無理かなって思って…」

寛鍛は同じく腰をおろして光の頭をそっと撫でながら

「バカ…約束したのに行かない訳ないだろ！」

何故だろう…まだ付き合ってもないのに暖かく柔らかなオーラが二人を包んでる気がした。まるでこの先が見えてくるかのように…