歴史の星空に飛び込んで


ビクッと肩を震わせて、止まった山崎さんの背中で鼻をうつ。


刀を振りかざして男の人がやって来た。





「何をしている!」



乱暴な口調。

不安になって山崎さんを見上げると、山崎さんにも肩をビクッと震わせた。



山崎さんの目つきの悪さ、人一人殺せるから!本当!




「新撰組の者だ、何用か」

「し、新撰組……紛らわしい、行け!」

「な、何その態度……」

「行くで桃」




山崎さんは優しく言ってまた走り出した。


御所周辺の警戒体制は凄いらしい。



「もう着いたで?」



後はあんたが決め、と山崎さんは大きな門の前で私の背中を押した。







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