歴史の星空に飛び込んで


「…お母、さ、ん……」



手で涙を拭いながら言った言葉は途切れ途切れで、頼りない。



「……たく」



涼香さんは呆れたように息を吐いて


「そんなに似てんのやろか」

「ひゃ」



ぐいっと私を抱きしめてくれた。



私は驚きで目を見開いたけど、お母さんが抱きしめてくれたみたいで、心がとっても暖かくなって


フワフワの心地好い気分で



「お母さん」



高校生にもなってお母さんに甘えたくなった。



めんどくさがりのお母さんから生まれた私はそのままめんどくさがり屋なった。



今でこそそれさえ血の繋がりを感じる一つ。






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