歴史の星空に飛び込んで
「まあいい……お前に頼みたい仕事がある」
「はい」
「菅野桃の素性を洗いだしてくれ。
それと、監視を頼む。ばれないように」
ばれないようにということは、菅野桃が長州の間者ではないかと言うことで、
山崎は少し笑った。
土方らしくない。と。
普通なら現状で菅野桃を間者と見なすべきで、池田屋にいた時点で斬るなり出来たはず。
でもそれをしないのは、
(沖田さんが気にいっているのと副長自体が菅野桃を長州のものではないと疑っているのだろう、本心で)
山崎は静かに
「承知」
と部屋をでていった。仕事は迅速に。