今日も明日も…私はあなたに恋をする。
「じいちゃん!なんでこんなにキツい訓練しなきゃいけないんだよ!執事になんてなりたくないよ!」
12歳になった頃…
1度だけ俺はじいちゃんに文句を言った事がある。
「…やっと自分の気持ちを言えるようになったな。」
「え?」
「お前は今まで人に自分の意志を伝えようとしなかったろう」
「執事になるか?と聞いた時もそうだ。質問も何もせず文句も言わず訓練の毎日。お前はやりたくてやってきた訳じゃないだろう?どうして本音を言わないんだ。」
そうだ。俺はいつも流れにまかせて…自我を持っていなかった。まるで操り人形のように。
「やめたきゃやめればいい。お前次第だ。」
じいちゃんは、ふっと笑って俺にこう言った。
「執事になんてならなくたっていいんだ。」
どうしてそんな悲しい笑顔を見せるんだよ…