へたれだって恋・・・らしきもの・・・をすることもある、て話~ヘタコイ~
レイはしばらくボクの顔を眺めていたが、あきらめたように話し出した。

「ホントにわかんないみたいだから教えてあげる」

きっとボクはまだ、ほうけた顔をしていた。

「ミエは、彼女にキミをとられたくなかったけど、キミの恋がうまくいくといいとも思ってたんだ」

それって、

「そう。矛盾してる。でも、どっちもホントの気持ちなんだ。だから、彼女に言ったんだ。ん、手紙だったかな?どっちにしても伝えた」

あの授業の時の手紙に違いない。

でも、なんて?

「『いい加減、あなたが好きなのは森川竜だって認めたらどうなの』って」

フミエちゃんがボクを好きなのは本当なんだろうか。

「彼女は初めて自分の気持ちがわかったんだろうね。そうしたら柴田のことを好きだった"つもり"の彼女は、混乱しちゃったんだ」

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