カクテル・ドリーム〜それぞれの道〜
気まずい雰囲気の中、康介さんが振るシェーカーの音だけが響いた。


その音は意外と心地良く、私はシェーカーを振る康介さんをじーっと見ていた。

置かれたグラスにお酒が注がれる。


無駄のない洗練された動きに、ほぅ‥とため息が出た。


「はい、桃香ちゃん。飲んでみて。」


私の目の前に白色のキレイなカクテルが置かれた。


「はい、美咲も。飲んで落ち着いてな。」


美咲は「ありがと」と呟いた。


サトシくんはまた腕を組んで黙り込んだ。
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